業務用エアコンが必要な場合には種類やパワー、室内機の数について検討する必要があります。多くの企業が採用している代表的な業務用エアコンには壁掛け型と床置き型、吊り型と埋込み型の4種類が存在します。これらのうち吊り型と埋込み型は天井に設置するタイプで、パワーが大きい製品が多いため広い空間にも満遍なく冷暖房を効かせることができます。小規模な店舗やオフィスなどで空調が必要な場合には、壁掛け型の業務用エアコンを選ぶのが通常です。

壁掛け型は小型かつ軽量でパワーが小さな製品が多いという特徴があります。業務用エアコンには2.5馬力未満から10馬力までの製品がありますが、壁掛け型は8馬力が最大です。家庭用だと12畳用の製品でも2馬力未満なので、業務用エアコンはパワーの小さなものも性能が優れています。室内機の数が1台だけの製品はシングルタイプ、複数台を使用するものはマルチタイプと呼ばれます。

パワーが大きく室内機の数が多いほど広い空間に空調を効かせることができますが、設置費用が高くなります。基本的な設置費用は壁掛け型が最も安く床置き型と吊り型、埋込み型の順番で高額になる傾向が存在します。床置き型はパワーの大きな製品が多いのが特徴ですが、床面の広いスペースが必要なため工場や倉庫などで使うのが一般的です。広い店舗やオフィスには天井に設置する吊り型や埋込み型が適しています。

吊り型は天井にスペースがなくても設置でき、埋込み型は室内機の出っ張りが生じません。埋込み型は他のタイプよりも省エネ性能が優れており、ランニングコストが安いというメリットもあります。